新卒の離職率が多いのは、今どきの現象ではなく数十年前からあまりかわっていません。
会社を辞める理由も新卒ならではと思われる、入社前後のギャップが大きいと考えられます。
中々辞めにくいと言われる新卒者が、会社を辞める時の切り出し方や、転職サイトの使用はアリなのかどうか?も気になる所です。
会社を辞める時に、次の就活で失敗しないためのポイントと、転職サイトの上手な使い方をチェックしましょう!
新卒の離職率が高いのには理由がある?

入社から3年以内に離職するケースを「早期離職」と言われますが、新卒者はそれが今も昔も変わらずかなり多いとされます。
不景気の時期やバブル崩壊時は、一時的に離職率も少し減少したそうですが、その後も変わらず早い人だと1年以内にすでに離職するというケースもあります。
会社側も新卒者を雇うのにかなり時間と経費をかけているので、早期に離職されると何かとその後の人件費や求人募集も含めて大変になります。
新社会人となる新卒者は、ある程度の自分の得意分野ややりがい等も検討の上就活をしているのですが、実際に働き始めると仕事内容が思っていたことと違ったりして違和感を持つようです。
今の新卒者を始めとした若い世代は、会社で選ぶのではなく職業を重視して選ぶ傾向が強くなってきています。
一部の声では、新卒は我慢が足りないとか言われる人も居ますが、最近の仕事に対する考え方は昔とはかなり変わってきているので、永久就職という言葉も消えつつあります。
業界によっても新卒の離職率が特に高いところもあり、飲食・生活・娯楽関連のサービス業はダントツで離職する人がトップをしめています。
日本の大半の企業は、自分の可能性やこれから発展していく能力を重視していて、入社後に社員研修を一定期間行ってから仕事を開始することがほとんどです。
海外の企業はそれとは少し違っていて、すでに求人募集する時から、それぞれの企業に必要な知識や技術を持った専門性を重視しているので、そこが大きく違います。
新卒者の離職率が高いのは、そんな日本企業の求人方法自体にも、問題があるのかもしれません。
新卒に多い会社を辞める理由

1年未満で会社を辞める新卒者の理由としてダントツなのは、「仕事内容」です。
違和感を持ちながら仕事をするのが苦痛になってきて、こんなはずじゃなかった!と言う自分の気持ちを抑えきれなくなって辞めてしまうのです。
それより少し長くて3年未満で会社を辞める新卒者の理由は以下の通りです。
・会社の労働条件(勤務時間・休暇等)
・社内の人間関係
・仕事内容
学生から社会人に初めてなるので、どうしてもバイト経験がある人でも、いざ正社員でフルタイム勤務をし始めると、バイトの時とは違う労働条件についていけないと考える人も多いです。
勤務時間が求人募集の条件と大きく違って残業がすごく多かったり、休暇も希望する日が中々取りづらくて、自分の時間が自由にならないことが嫌になってきます。
社内の人間関係は、就職してからでないと分からないものですから、いくら仕事内容が良くても社内の仕事上の付き合いが難しい会社もあります。
仕事以外の部分で、周りに気をつかわないといけなくて、新卒者だから先輩たちに本当のことが言いづらい雰囲気があるのも理由の1つです。
仕事内容も、1年以上勤務すると段々流れも分かってきて、任せられる業務が自分のしたいことから大きく離れていくと、仕事の量が増えていくにつれてストレスになります。
何とか円満に!新卒が会社を辞めるときの切り出し方

新卒者は退職する時のタイミングをどうしたらいいのか?と、いつ・誰に・時期等も含めて、かなり迷うところです。
会社におけるビジネスマナーも守ってベストだと考えられているのは、時期は辞める予定の2か月前がいいですが、だいたいは1か月ぐらい前に伝える人がほとんどです。
次に誰に、いつ伝えればいいか?ですが、直属の上司に朝イチか仕事の終わる時間に話を切り出します。
声のかけ方は、「少しお時間よろしいでしょうか?」とか、「ご相談したいことがあるので少しお時間をいただけないでしょうか?」というのがいいです。
忙しそうにしていたら、時間帯を問わずその日はやめておいて、いつ時間が取れそうか分からないときは、あらかじめ話をしたいとアポをとるだけ取っておいて、後日というのがお勧めです。
その場で話を聴いてくれると上司がOKだったら、オフィスで人が居ないミーティングルームか、個室の様な場所にしましょう。
何かと辞める話は、他の社員からもあまり良くない噂を広げられたりして面倒になる事も多いので、話が漏れないように上司と自分と2人だけのほうがいいです。
辞める事の話し方としては、先に辞めたいという結論を伝えて、上司から理由を聴かれてからそれを話すようにしましょう。
簡単にさらっと理由を聴く程度で終わりそうな雰囲気なら、先に長々と自分から説明する必要はありません。
サブとしてなら新卒が転職サイトを使うのもアリ?

転職サイトは、新卒者の様に未経験者が挑戦するには、中々ハードルが高い求人が多いですが、中には中途採用と新卒者と両方を同時に募集している会社もあります。
それも念頭に入れて転職サイトと合わせて就活すると、より求人の幅も広がる可能性があります。
新卒対象の求人を見つけて、それが転職サイトに自分の希望する会社情報が掲載されていたりします。
転職サイトは社会人向けなので、現実的に気になってくる詳細な情報が満載なので、情報収集も兼ねて利用すれば、会社の雰囲気もつかみやすいかもしれません。
新卒者は、最初は全く違う仕事をして社内の業務への理解を深めてからと言う会社も多いので、求人の出し方も違うルートだと考えられています。
中途採用者は、社会人であると言うだけでなく、経験者である程度即戦力で雇用できるので、研修を行うだけの時間や体制が整っていない会社だと、新卒者自体を受入れない会社もあります。
新卒専門の求人サイトだけでは、求人自体も限られてきてしまうので、求人数と会社情報のどちらも利用するつもりでサブとして就活に役立てましょう。
まとめ
新卒者の離職率は昔から変わらず高い確率で、1年未満で辞める人も多い現状です。
日本企業の体制で新卒者は一定の研修を受けてから、仕事を行っていくという流れがあるので、それが離職率の高さにも影響しています。
会社ではなく職種で選ぶようになってきた現在の新卒者は、仕事内容を一番重視して就活している人が多いです。
会社へ入社後の新卒者が抱く現実とのギャップを感じたら、なるべく円満に会社を辞める事を考えて準備を始めます。
求人数や会社情報も含めて、転職サイトも上手に利用して、次の会社を検討する時に失敗しないように、社会人になった自分が求める具体的な条件を良く考えて就活を成功させましょう!