新入社員のタイプ・年代別ネーミング一覧と分析

4月になれば学校を卒業した新入社員が入社します。また不定期ながらも転職してくる中途社員も1年目の新入社員となります。

人事担当の厳しいチェックから役員の面接までパスしてきた新入社員なので、社風にあった人ばかりと思いつつ、実は様々なタイプを持った社員が入社してきます

年代別によっても〇〇世代など様々なネーミングでカテゴライズされていたり、別名として呼称されていたりします。今回はこうした新入社員のタイプを分析してみようと思います。

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年代別でわかる新入社員のタイプ・ネーミング分析

入社してくる新入社員。入社するまでは緊張もピークですが、向かい入れる側の先輩社員も興味津々のはず。どのような新入社員がいるのか年代別でタイプ分析を公益財団法人日本生産性本部の「新入社員の特徴とタイプ(毎年3月発表)」を元にいくつか調べてみました。

平成16年度・新入社員のタイプは「ネットオークション型」

この世代はネット上での販売が加速し、人気商品をネットから購入することが若者で流行っていた世代となるそうです。誇大広告も広がり、高値で購入したものの…という失敗も発生していた年代としてこのネーミングになりました。

いまではインターネット通販が従来の店舗型の買い物から主流に変わってきました。流行に敏感だったアンテナが評価された世代ですが、見せかけの文言にもたやすく左右されやすい側面もあると分析されています。

平成18年度・新入社員のタイプは「ブログ型」

この世代はブログが流行し始めた年代であり、表面上は従順さがあるが、ブログでは大胆に自己主張をする世代となるそうです。ネットワーク上での表現力に富むが、その世界のなかだけに留まるのも特徴ということでネーミングされました。

厳しい就職戦線に勝ち抜いてきただけに、会社の上司や先輩のあしらいかたには長けているが、厳しく指導しすぎるとストレスをブログへはけ口にしていくようになった世代と言われ、横のつながりをより求めていく傾向にあると分析されていたようです。

平成21年度・新入社員のタイプは「エコバッグ型」

この世代は環境問題(エコ)に関心が強く、節約志向(エコ)で無駄を嫌う傾向がある世代となるそうです。金融危機をきっかけとする不況懸念で”内定取消”というワードが就活生にとっても恐怖となった世代。

小さくまとまっているタイプだからこそ、大胆に育てていく必要があるという意味合いからこのネーミングとなりました。

平成24年度・新入社員のタイプは「奇跡の一本松型」

この世代は多くの若者たちが復興へのボランティア活動などを通じて、他人の気持ちに寄り添うことや、人間関係の「絆」の大切さを認識し、チームや組織としての互助的な協力関係を築くことの大切さを実感した世代。

東日本大震災の復興に向けて日本がひとつになって尽力してきたなかで、協調性を意識した世代という意味合いからネーミングされたそうです。

平成27年度・新入社員のタイプは「消せるボールペン型」

この世代は見かけはありきたりなボールペンだが、その機能は大きく異なっており、見かけだけで判断して、書き直しができる機能(変化に対応できる柔軟性)を活用しなければもったいないという意味から名づけられたそうです。

しかしあまりに熱血指導することで色が褪せてしまったり、離職してしまったりする注意も込められているとされています。従順さが魅力であり、変化に富む世代ではありますが、それに甘えてこき使うことでブラック企業のレッテルを貼られてしまう警鐘も背景にあるようです。

平成28年度・新入社員のタイプは「ドローン型」

この世代は強い風(就職活動日程や経済状況などのめまぐるしい変化)にあおられたが、なんとか自律飛行を保ち、目標地点に着地(希望の内定を確保)できた者が多かったと言われていました。

さらなる技術革新(スキルアップ)によって、様々な場面での貢献が期待できるとされるなか、操縦者(雇用側)のワークライフバランス管理が求められるようになった年代にあるようです。

新人社員の過労死や労災問題がメディアで取り上げられるようになり、国でも問題ある企業名を公表するようになってきたため、より世間は敏感になってきていると感じます。

また早期に内定を出し、就職活動を終了するよう求める「オワハラ(就職活動終われハラスメント)」などという現象もあったことが社会問題になっていました。

謎かけのように表現される年代別のネーミング

その年代における世代の特徴や社会状況を表現していることが多いですね。ブログやエコバックなどメディアは大きく取り上げていました。それらの特徴をその時代の若者の性格を謎かけのようにネーミングしていることが印象的です。

約10年ほど前までは若者世代に関する特徴や課題を比喩していたネーミング背景が多かったのですが、近年ではドローン世代など、雇用側のワークライフバランスなど操縦する側の課題が含まれるようになっていくようになりました。

広い年代別の「〇〇世代」ネーミング分析

「焼け跡世代」

1935年-1946年に生まれた人を指し、野坂昭如先生の「焼け跡派」という言葉から作られた、幼少期、少年期に第二次世界大戦を経験した世代の名前です。

・政治的な関心が強い。
・懐疑的である。
・モラルが高い。

上記の特徴がある世代であり、戦中を経験し、生き残った戦後日本を支えてきた世代でもあります。

「団塊の世代」

1947年-1949年に生まれた人を指し、第二次世界大戦が終わって生まれた、いわゆる「第一次ベビーブーム世代」とされています。この世代の人たちは以下のような特徴があるといわれます。

・消費に積極的である。
・自分の趣味にお金を使う。
・年功序列主義である。
・洋楽に憧れがある。

『ビートルズ』をリアルタイムに経験した世代なので「ビートルズ世代」なんて呼ばれたりもするそうです。また、学生運動が盛んだったころに大学生だった世代です。

いまはこの団塊の世代が大量に定年退職を迎え、労働力確保に向けて企業が採用に力を入れ始めています。

「しらけ世代」

1950年代から1960年代前半に生まれた人を指し、ポスト団塊世代といわれる世代とされていて、広い意味で上の年代に生まれた人とされています。この世代は以下のような特徴があるといわれます。

・クールで個人主義な傾向が強い。
・政治にはあまり興味がない。
・「無気力」「無関心」「無責任」といわれた。

「団塊の世代」が熱すぎた反動なのか、「無気力・無関心・無責任の三無主義」といわれるなど、世間の事情に冷めた(冷静)な見方をしていたと分析されています。

「氷河期世代」

1970年-1982年生まれの人を指し、「就職氷河期」と呼ばれる1993年-2005年に就職活動を行った世代の名前とされています。「貧乏くじ世代」や「ロストジェネレーション(失われた世代)」といった言葉もあり、以下のような特徴があるといわれます。

・貯金をする。
・浪費に消極的。
・結婚、出産をあまり気にしない。

不況の煽りから就職難にあえぐ学生が多く、倹約的な思考が特徴になっています。またこの時期に就職活動に失敗してしまった学生がそのまま非正規雇用や引きこもりになってしまっているという指摘もあります。

「ゆとり世代」

1987年4月2日-2004年4月1日生まれの人で、「ゆとり教育」を受けた世代をの人を指すとされ、以下のような特徴があるといわれます。

・失敗を恐れがちである。
・叱られることに慣れていないためか「打たれ弱い」。
・非常に現実的な「リアリスト」である。
・ルールを順守する意識が高い。

この世代は義務教育が段階的に土曜日も休日になったり、児童や学生の自学自習の時間へ充てられていきました。また体罰問題も表面化し、大人から怒られずに育った世代と分析されています。

「さとり世代」

ゆとり世代の次の世代を指し、ネットの掲示板から生まれた言葉で、ゆとり世代の次の世代の特徴をうまく表した名称といわれています。この世代の特徴として以下のような点が挙げられます。

・自動車、ブランド品などには興味がない。⇒浪費をしない。
・お酒を飲まない。旅行をしない。⇒浪費をしない。
・恋愛に淡泊な傾向が強い。

現在進行形の世代であり、いずれも消極的な性格を比喩されている傾向にあります。しかし浪費をしない傾向にあるにも関わらず、10代~20代の貯金額は他の世代に比べて少ないのも問題ではないでしょうか。

まとめ

いかがでしたでしょうか。自身が年代別でいうとどの世代の人であり、どのように比喩され分析されているかがわかると思います。

しかしいずれの年代でも魅力ある特徴があり、その時代を牽引している現実がある限り、胸を張ってこれからも働き生活していくべきと思います。

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